検索エンジンスパムには、いくつもの種類があります。以前ならSEOの効果が期待できたので、よく使われていたスパム行為もあります。でも最近は、ユーザーにとって有益ではない場合、かなり高い確率でぺナルティが課されてしまいます。
ですので、このブログを含めて良いと言われているSEO対策でも、スパムになっていないか調べてから導入してみて下さい。
今回は、一般的におこなわれているスパム行為の中でソースコードを悪用した方法を説明します。こちらは、当然のことながらおすすめ出来ない方法です。
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このページの目次
背景色と同色のカラーで文字を書き込む
SEOが注目されるずっと前からスパム行為はおこなわれていますが、背景色と同色のカラーでキーワードを埋め込んでいくという方法があります。
たとえば、背景が白い画面上で白文字のフォントを使えばユーザーには見えません。でも、ソースコード上には、テキストがハッキリ記入されていますから、クローラーは認識することができます。
検索エンジンが登場したのは、1990年代後半です。最近の検索エンジンはスパムの検知に優れていますが、このときはまだ未発達で、ユーザーの利便性といったことが優先されるという仕組みにはなっていませんでした。
単に、ページ上のキーワードの数、位置、出現回数といった情報だけで、キーワードとページの関連性を判断していたんです。
このため、ぺージの上部にキーワードをたくさん投入しただけでも、検索で上位に表示させることが可能でした。でもこれは、ユーザーのためということではなく、明らかにクローラーのための行為になるので、今ではもちろん検索エンジンスパムと判断されてしまうのです。
ちなみに、隠し文字をつかっているサイトは簡単に調べることが出来ます。
サイト上でWindowsなら「Ctrl」+「A」、Macなら「command」+「A」を押すと、画面上の文字を全部選択することが出来ます。
隠し文字を使ったウェブページの例
このページを選択してみると……
この状態にした場合、隠れている文字がくっきりと浮かび上がります。この手のスパムは大企業でもよく利用していた方法ですが、検索エンジンに見つかる確率はかなり高いです。
それから、背景色とは似ているけれど同じ色ではない色、たとえば背景が白で隠し文字を限りなく白にした場合、これもユーザーには認識されにくいです。
ということは、ユーザーと検索エンジンの間で受け取る情報が異なってくることになります。なので、検索エンジンスパムと判断されてしまうのです。
昔と違い検索エンジンは精巧です。注意していきましょう。
限りなく小さなファントを埋め込む
文字の大きさを変更するスパム行為もあります。人の目で<font>タグやCSSを使えば、文字を見えないくらい小さくすることが出来ます。
CSSを使ってフォントサイズを極限まで小さくしてページに埋め込めば、下のように表示されます。
こうしておけばユーザーには、分かりにくいです。パソコンの画面でもかなり小さくなっているので、スマホなら豆のように見えるかもしれません。でも、ソースコードを読み取るクローラーはテキスト情報をしっかり認識出来ています。
この手のスパムは背景色と文字色を同色にして上位表示させるスパム行為と組み合わせて行われていることが多いです。でも、検索エンジンはこういった手法があることをすでに知っていますから、検索エンジンスパムと判断します。
<noframe>や<noscript>タグ内にキーワードを埋め込む
<noframe>タグはフレームを利用して作成したウェブページが、フレーム表示非対応のブラウザでアクセスされた場合に表示する文字を入れるためのタグです。
なので、ここに入力した文字はフレーム表示に対応したブラウザ上では表示されません。
でも、<noframe>内に書かれたコンテンツはソースコードに存在するのでクローラーはきちんと読み取っています。そこで、フレームを使っていないサイトで<noframe>と書き込んで、検索エンジンにのみキーワードやコンテンツを読み込ませます。
これも、ユーザーと検索エンジンが同じ内容を理解していないことになるので、検索エンジンスパムと判定されてしまいます。
ただ、フレームを使用しているサイトで<noframe>を使用することは、ユーザーにもクローラーにも有効な手段なので、問題はありません。
<noframe>と同様に、<noscript>のタグも、JavaScriptを利用して作成したウェブページがJavaScriptに対応していないブラウザでアクセスされた場合に表示させたい文字を入れるためのタグです。
なので、JavaScriptを使ったページでは、問題なく利用できますが、そうではないページでは検索エンジンスパムと判断されることになります。
ブラウザの外側に文字を配置する
CSS-positionプロパティではテキストの配置を指定することができます。たとえば、下のようにした場合
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<div id="Layer10" style="position: absolute; left: -600px; top:-200px; width: 500px; height: 60px; z-index: 12; visibility: visible"> 隠したいキーワードやテキストはここに入れます。</div> |
ここに書き込んだテキストは、画面の左端からさらに600ピクセル「左へ」、画面の上端からさらに200ピクセル「上へ」表示させることになります。
このように指定した場合、キーワードやテキストはブラウザの外側にはみ出すことになりますから、ユーザーの目には入りません。でも、クローラーはソースコードを読み込んでいるので、この内容をしっかり認識しています。
これなら、かなりまとまったキーワードや文章を入力することができるため、通常<body>タグの直後に使われることが多いです。
ただ、ユーザーが見ることのできないコンテンツをあえてクローラーに見せていますからスパムと判断されます。
この手の隠しコンテンツは、広く使われたため、いまでは問題なく検索エンジンに見抜かれてしまいます。
メタタグを使うときの注意点
最近の<META>タグの情報は、ほとんど検索エンジンに考慮されない要素です。でも、乱用した場合、スパムと判断される恐れがあります。
以前はキーワードやdescriptionの記述は重要で、表示順位に大きく影響していました。でも最近はメタタグ情報が検索順位に影響することはほとんどありません。
複数のキーワードとdescriptionを入れる
今でもキーワードやdescriptionを複数入れて、検索エンジンにヒットされやすくしているサイトがあります。
たとえば、下のような記入の仕方です。
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<meta name="keywords" content="ここに1番目のキーワードを記入"> <meta name="keywords" content="ここに2番目のキーワードを記入"> <meta name="description" content="ここに1番目の説明文を記入"> <meta name="description" content="ここに2番目の説明文を記入"> |
でもこれは、スパムと判断されることになるので、注意して下さい。
それから、同じメタタグを並べなければ大丈夫ということで、下記のように記載しているとします。
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<meta name="keyword" content="ここに1番目のキーワードを記入"> <meta name="keywords" content="ここに2番目のキーワードを記入"> <meta name="description" content="ここに1番目の説明文を記入"> |
しかしこれも、検索エンジンスパムと判定されてしまいます。
メタタグにコンテンツと関係のないキーワードを入れる
メタタグ内に記述するキーワードは<body>内のコンテンツの中で最も重要になってくる言葉です。ここにページの内容と全く関係のないキーワードを入力した場合、スパムと判断されることもあります。
大量のキーワードと長いdescriptionを入れる
SEO対策として、メタ情報に大量のキーワードと説明文を入れているブログやサイトがあります。でもここに、キーワードをぎっしり入れたからといって、検索でヒットしやすくなるというわけではありません。
たとえば、キーワードが100以上あったり、1000文字を超える説明文がある場合は、ターゲットにしていることが分からなくなるので、かえって逆効果になることもあるんです。
さいごに
一見効果が見込めそうなスパム行為もあります。でもスパムでは、どれだけ工夫を凝らしたところで、結局はブログを長期で育てる役には立ちません。
ですので、どんな方法であっても、まったくおすすめできないのです。とくに業者がすすめているSEO対策には、悪質なものが多いです。いつまでも変わらないSEO対策は「ユーザーが求めている情報を提供していくこと!」になると思います。