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成功した見出しの紹介|読まれるタイトルの書き方



広告の宣伝効果の有無は、ほぼ見出しとビジュアルで決まると考えてよいかもしれません。広告の反応をテストするとそれが明らかにわかります。当記事では、成功した広告と失敗した広告をご紹介します。







どちらの広告もプロのコピーライターが作ったものですが、その反応を調べた結果、その広告の効果には大きな違いがありました。それぞれの広告でどちらの方が売り上げにつながったか推測してみて下さい。


スマホでも見やすいように、各質問の次に回答とその理由を解説しています。質問は全部で10問です。タイトルを考えるときのヒントになると思います。


ビジネス通信講座の広告

1.ビジネス通信講座の広告


提案A

  • 写真:なし

  • タイトル:年収5万ドル稼ぎたいとお考えの、年収2万5,000ドルの方へ

  • 無料の特典:「経営幹部が知っておくべきこと」というパンフレット


提案B

  • 写真:なし

  • タイトル:このコースで金銭的に報われる証拠がこれです

  • 無料の特典:「経営幹部が知っておくべきこと」というパンフレット


成功したタイトルは「A」の広告です。「A」は具体的な金額を表示して、収入アップのイメージを作りやすくしています。「B」は具体的な提示がなく、曖昧です。


育毛剤の広告

2.育毛剤の広告


提案A

  • 写真:男性が別の男性のハゲた頭を指さしている

  • タイトル:「60日前までは私が「ハゲ」と呼ばれていました」

  • 本文の内容:この育毛剤ですごい効果があった男性の話を伝えている。

  • 無料の特典:「最新の育毛法」のパンフレット


提案B

  • 写真:育毛の専門家が小切手を差し出している

  • タイトル:30日以内に髪が生えてこなければ、この小切手を差し上げます

  • 本文の内容:この育毛剤で効果がでない、満足できない場合は商品代金を小切手で返金するという説明

  • 特典:「最新の育毛法」のパンフレット


成功したのは「A」です。ハゲという言葉は目を引きませんか。もしも自分のことならギクリとするかもしれません。「B」は「使っても効果がないのでは?」とも取れてしまいます。


生命保険の広告

3.生命保険の広告


提案A

  • 写真:夫婦(旦那様と奥様)

  • タイトル:これは奥様にしてはいけない質問です

  • 本文の内容:「そういうことは妻と話あってから決めたいと思います。……」セールスマンに生命保険の加入を勧められた場合、男性はたいていこう答える。しかしそれは間違っていて、夫は妻に相談せずに生命保険へ入った方がいいことの説明

  • 無料の特典:「欲しいものを手に入れる方法」のパンフレット


提案B

  • 写真:生命保険証書の片隅に家族の写真があり、もう一方の隅には家の写真

  • タイトル:お金の心配を一生しなくて済みます

  • 本文の内容:プランの内容、たとえば遺族の生活費、マイホームローンの完済、オプションで傷害保険が付けられるといった説明

  • 無料の特典:「欲しいものを手に入れる方法」のパンフレット


成功したのは「B」です。「お金の心配を一生しなくてもいい」というベネフィットがあります。「A」は好奇心をくすぐるかもしれませんがメリットが見えません。


ピアノレッスンの広告

4.ピアノレッスンの広告


提案A

  • 写真:ピアノを弾く男性

  • タイトル:「数か月前はまったく弾けなかったんです」

  • 無料の特典:「自宅で音楽のレッスンをするための」パンフレット


提案B

  • 写真:楽器を弾いている複数の人(枠で囲んで「レッスン方法」「とっても簡単」と書いてある)

  • タイトル:演奏できるようになるちょっと変わった方法

  • 特典:「自宅で音楽のレッスンをするための」パンフレット


成功したのは「B」です。「演奏できるようになる」はベネフィットです。それから「ちょっと変わった方法」ということで興味をそそっています。


退職年金プランの広告

5.退職年金プランの広告


提案A

  • 写真:ドライブで旅行にいく幸せそうな夫婦

  • タイトル:一生続く旅行

  • 無料の特典:「退職年金プラン」のパンフレット


提案B

  • 写真:なし

  • タイトル:どうすれば一生の収入を確保して退職できるか

  • 無料の特典:「退職年金プラン」のパンフレット


成功したのは「B」です。「一生の収入を確保して退職できる」のはベネフィットです。「A」はひねりすぎというか間接的な表現でわかりにくいです。


「ウォ―ルストリート・ジャーナル」紙の広告

6.「ウォ―ルストリート・ジャーナル」紙の広告


提案A

  • 写真:なし

  • タイトル:「27ドルでいかにして年収7万5,000ドルへの道を歩き始めたか」

  • 本文の内容:27ドルで「ウォ―ルストリート・ジャーナル」のお試しを購読した男性がその後定期の購読者になり、そのおかげで年収を7万5,000ドルにすることができたという話

  • オファー:ウォ―ルストリート・ジャーナルをお試し価格の27ドルで購読


提案B

  • 写真:なし

  • タイトル:年収7万5,000ドルの様々なポストが志願者をまっています

  • 本文の内容:年収7万5,000ドル以上の仕事がその道のプロには開かれていて、「ウォ―ルストリート・ジャーナル」を読むとそうした仕事につくチャンスを増やせるという説明

  • オファー:ウォ―ルストリート・ジャーナルをお試し価格の27ドルで購読


成功は「A」です。「ウォ―ルストリート・ジャーナル」を読むと収入を増やせるというベネフィット型の見出しになっています。


書評週刊誌の広告

7.書評週刊誌の広告


提案A

  • 写真:居間でおしゃべりをしている男女

  • タイトル:この楽しい文学サークルにあなたも参加しませんか

  • 本文の内容:この雑誌から新しい書籍情報が手に入る説明

  • オファー:無料で小誌をプレゼント


提案B

  • 写真:この書評誌の原稿を書いている著名人

  • タイトル:他の人と本の話が出来ますか?

  • 本文の内容:この雑誌から新しい書籍情報が手に入る説明

  • オファー:無料で小誌をプレゼント


成功したのは「B」です。「A」はこの週刊誌をみる具体的なメリットが見えません。「B」はこの週刊誌を読むことで本の話ができるというニュアンスが含まれています。


ダンス教室の広告

8.ダンス教室の広告


提案A

  • 写真:若い女性と踊っているダンスの教師(男性)

  • タイトル:なぜ、ダンス上手な人は「ウォークアラウンド」よりモテるのか

  • 本文の内容:この雑誌から新しい書籍情報が手に入る説明

  • オファー:無料お試しレッスンと(ダンス教師名)のダンスレッスンを解説するイラスト入り32ページのパンフレット

※「ウォークアラウンド」は演奏,合唱にタップ・ダンスを組み合わせたモテるダンスの一種


提案B

  • 写真:舞踏会で仮面をつけて踊るカップル

  • タイトル:「私がドジを踏んでいかに人気者になったか」

  • 本文の内容:ダンスが下手で恥ずかしいと思っている男性がレッスンを受けてからあっという間に人気者になった話

  • オファー:無料お試しレッスンと(ダンス教師名)のダンスレッスンを解説するイラスト入り32ページのパンフレット


成功は「B」です。「人気者になった」ということはメリットがあったと受け取れます。それから「ドジを踏んで人気者になった」で好奇心をそそっています。「A」にはベネフィットになり得るものが見えません。

神経症治療の広告

9.神経症治療の広告


提案A

  • 写真:枠囲みした神経症の症状一覧

  • タイトル:大勢の方がご自分の神経不調に気付いていません

  • オファー:高齢者のための新しい神経読本を50セントでプレゼント


提案B

  • 写真:神経科の医者

  • タイトル:あなたはこのような神経失調の症状でお悩みではありませんか?

  • オファー:高齢者のための新しい神経読本を50セントでプレゼント


成功したのは「A」です。「あなたは」という言葉は、インパクトの強い言葉です。なぜなら、あまたの人に伝えているのではなく、あなただけに送っているメッセージになるからです。また、この症状を治す方法があることをほのめかしています。「A」は事実を主張しているだけで、ベネフィットが見えません。


世界名作文学集の広告

10.世界名作文学集の広告


提案A

  • 写真:文学全巻

  • タイトル:「コンプレックス」をなくす方法

  • 本文の内容:この文学全集を読めば教養が高まり、会話が上手になる。しいてはビジネスや人付き合いでもプラスになることを伝えています。

  • 無料オファー:本についてのガイドブック


提案B

  • 写真:周りを敵で囲まれた町に向かうジャンヌ・ダルク

  • タイトル:不朽の文学作品は、歴史に残る偉業と同じくらい感動的

  • 無料オファー:本についてのガイドブック


成功したのは「A」です。コンプレックスを解消できるならベネフィットです。


以上が成功したタイトルと失敗したタイトルの説明です。全問正解した方、おめでとうございます。何年も広告業界で仕事をしているコピーライターよりも優れているということになります。


正解率が低かったということでも、ご心配なく。タイトルを作るセンスは練習することで磨かれていきます。まずは勉強して下さい。それからタイトルを繰り返しテストして下さい。どんなに優れたコピーを書く人でも、大失敗を繰り返し成功を築いています。


始めはだれでも分かりません。でも、続けていると何かしらの糸口が見えてきて、どんなタイトルが読めれるのか判断できるようになると思います。


タイトルを作ったらまずはテスト、そしてテスト、それからテストです。大きなお金をかける前に小さい規模でテストすること。